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まっすぐしゃがむ3

長々と続いた「まっすぐしゃがむ」も今回でやっと終わりです。

今までの動きの応用編として最後に一つ確認動作をしてみましょう。

【確認1】
取りは自分の帯を左右からつかんでもらう。
その状態で片方の膝だけを床につけるようにまっすぐしゃがむ。

※ちょっとわかりづらいかもしれませんが、例えば立った状態から左ひざだけを地面に着くまで落下させると、結果的に身体の向きは右向きになります。
もちろん右ひざも自然に曲がった状態になるので、姿勢的には片膝立ちになります。

rasen.png


帯を持った受けは、取りの身体を中心に渦に巻き込まれるように崩れていきます。
注意点は身体を捻らないこと。
自分を中心に円運動を起こそうとすると、間違いなく相手は動きません。
あくまでもまっすぐしゃがむ、そこに左右の膝の動きの違いによって身体の位置が変わるだけ。

結果的に、これはらせん状に下に向かう動きになっています。

もし、この動きがうまくできたら帯をつかむ人数を増やしてみましょう。
3人、4人、5人・・・何人増えても感覚は全く同じです。
逆に人が多くなるほど上手く出来ない場合は、ちゃんとまっすぐにしゃがめていない、または「力」で捻っている、振り回している、ということになります。


今までの【確認】を通して、まっすぐしゃがむ感覚がだいぶわかってきたら、動きをどんどん小さくしていきましょう。
最終的に、外目にはまっすぐ立っている状態のままで同じことができればOKです。



柔術の動きは、ひとつひとつ分解していけば必ず最初は大きな動きから始まります。
しかし、それらの動きをすべて身体の内部感覚に収めてしまうのが柔術の技です。

「技は見てもわからない」というのがポイントです。


例えば声が聞こえないほど離れたところで携帯電話で話をしている二人がいるとします。
この二人の様子をみて、どんな話をしているかわかりますでしょうか?

もちろんわかりませんよね。

例え、声が届くような場所にいても、目の前の人の声は聞こえても携帯電話の向こうの人の声は聞こえないから、話の内容はある程度までしかわかりません。

では相手の声も聞こえれば完全にわかるかと言えば、お互いに話している内容が自分にとって知らない事であればそれを理解するのは難しい。
もしわかったとしても、その人同士にしかわからない会話のニュアンスというものがあるのだから、結局完璧に理解するということは不可能に近い。

つまりどんなに条件がそろっていようが、外目に見ている人は結局は想像という範囲でしか理解することができない

だから柔術の技も、大きく動けば(=声が聞こえる)何をしているかある程度わかるけど、動きが見えなくなると(=声が聞こえない)どんな動きをしているかわからなくなる。
そして何より、第三者がどんなに想像してもそれでも受けと取りの二人にしかわからない感覚というものがあるのです。

柔術の技は視覚では捉えられない。
それが本質であり、それこそが柔術の技でもあるのです。


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まっすぐしゃがむ感覚が身につくと、実は大きな利点があります。
技の時の身体の動きが安定するのです。

例えば、氷の上で柔術をするとします。
それって可能だと思いますか。

柔術は可能なんです。

逆になぜ氷の上ではすべるのかと言えば、単純に地面に対して斜めに蹴ったり、踏ん張るからです。
摩擦が少ない氷の上では斜めに力を加えたらあっという間にすべって転んでしまいます。

まっすぐしゃがむ感覚が身につけば、身体の重心はいつでも足の裏の中にまっすぐしか落ちていきません。

もともと八光流柔術は地面も蹴らないので、重心がまっすぐ足の裏に落ちていれば、摩擦は必要ないので必然的に氷の上で滑ってしまう要素はなくなります。

とはいえ、あくまでもこれは理屈の上ではということなので実際に氷の上で試したことはないんですけどね(笑)

それでも、八光流柔術の稽古では、畳の上で滑りやすい足袋や靴下を履いて稽古するという方法があります。
慣れないとすぐに滑ってしまいますが。地面を蹴らない、まっすぐしゃがむ感覚がつかめれば、どんな動きをしても安定して技が出来るようになります。

ですので、今までのまっすぐしゃがむ動きが出来るようになった人は、確認ということであえて滑りやすい場所でやってみると面白いかと思います。
それでも問題なく動けるか、もし出来ないのでしたら実はまだまっすぐしゃがむ動きがまだちゃんと出来ていないのかもしれません。


3回に渡って書いてきた「まっすぐしゃがむ」
とりあえず今回で終了します。
正直な話、まだ書けそうなのですが(笑)、身体の感覚を文字にするのも限界がありますし、書けば書くほど読んでいてわからなくなる人も多くなるのでは、と思いますので(^^;)

記事を読んでくれた皆様、お付き合いいただきましてありがとうございました。

| 八光流柔術 | 10:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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