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柔術稽古日誌「重さを乗せる」

肩を緩める稽古の時、相手の手を通して重さを乗せる稽古もしたのだが、その時に受け側で大事なのが重さを感じる感覚と、重さを通す感覚。

重さを感じるというのは、自分の手に対して地面に対して垂直、つまり重力方向にかかる圧力を感じるということ。
そのためにはには重力以外の方向の圧力をなるべく抜いておく必要がある。

重さを通すというのは、手に感じた重さを身体の中に線として通していくということ。
これが結構難しい。
例えば肩や頭の上に重い荷物が乗ったならばまっすぐ身体に重さが落ちるので、通るという感覚がわかりやすい。
しかし手を伸ばした状態で手に重みを受けると、身体の中に通せずに手だけで重さを受けてしまうので転がれずに前後にバランスを崩してしまう。

この2点を受けがしっかり出来ていないと取りは腕力に頼らずに丁寧に重さを乗せていく感覚の稽古がしづらくなる。
でも、この感覚がしっかりとわかってきたらもし相手がどれだけ力を入れて踏ん張っていても重さを乗せて崩せるようになる。

しかも相手が重いと感じれば感じるほど取りには何の手応えもない状態になります。
逆に言えば、自分が重いと感じている時は相手は重くないんです。

重さを乗せるときについやってしまうのが相手に寄りかかるというパターン。
体重が重ければそれでも相手はそれなりに重いと感じるかもしれないが、自分自身の身体を相手に預けてしまうと、相手だけでなく自分も居ついてしまう。

柔術において相手に重さを乗せるというのは、相手の身体はその重さに居つくけど自分の身体は自由に動ける状態でなければならない。

重さ
技における重さというのものはイコール体重ではないので、体重の増加に比例して重さが増すわけではない。

実際、稽古だと120キロの人よりも60キロの人の方が技の感覚として重いということが起きる。

でもうまく出来たときほど手応えがないので、門人はその度に信じられないという顔をする。

私が「それ、すごく重い、OK!」と言っているのに首をかしげる。
するとその門人はやっぱり言っちゃうんですよね「うーん、信じられない・・・」と。

彼に「重い」と感じている私の「思い」を伝えるにはどうすればいいのだろうか(笑)。

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