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柔術稽古日誌「どちらが向いてる」

時々門人達との会話で八光流は女性と男性どちらの方が向いているんですかね、なんて話が出る。

八光流柔術の基本は脱力であることは皆さんご存知の通り。
しかも単に全身を脱力するのではなく身体を細分化しての脱力や脱力自体にも強弱もつけられるようにならないといけない。
いつも言っていることだが、脱力と言っても何でもかんでも力を抜けば良いというわけではないのです。

例えば、女性が八光流柔術に入門すると最初から男性よりも技が上手に出来る人が多い。
脱力というのは力を抜くという行為を「する」よりも力を入れるという行為を「しない」ということが大事なんです。
そういう意味では女性は比較的力をいれる行為をあまり「しない」ので、特に脱力をしようとしなくてもデフォルトで力が抜けている。

対して男性、特に武道経験などがある人は力を入れるのを「しない」のが非常に苦手な人が多い。
そして脱力に関しても、どうしても一生懸命に力を抜こうと「する」ので、極端な話、脱力しようとすればするほど緊張するなんてことになってしまいます。

しかし、そういうことなら女性の方がどんどん上達して女性の師範が沢山いてもいいはずだか実際はそう単純ではない。
これは、脱力というのが単に力を抜けばいいということではないという先ほどの話に繋がってきます。

力を抜くというのは技をする上では基本となるが、問題は力を抜いた後の身体をどう使うか、言い換えれば今度は必要な力をどう使うかという点が重要になってくる。
これが非常に難しい。

そういう意味では女性の場合は、男性と比較すると力を抜くのは上手だが、力をどう使うかという点では必ずしも男性よりも上手ではないし、その点ではむしろ男性の方が上手なことの方が多い。

とはいえ、別に男性は、女性は、と言うステレオタイプな話をしたかったわけではありません。
一つの比較例として考えてくれれば良いと思います。

実際の話、男性でも最初から力を抜くのが上手な人、女性でも最初から力を使うのが上手い人等とにかく男女なんて単純な二分化なんかできないくらい色々なタイプの方がいらっしゃいます。

ですので八光流柔術は男女のどちらが向いているか?と聞かれれば実際の所答えは「どちらでも関係ない」となります。

では、どういう人が上達するのかと言われれば、これは男女に関わらず、とにかく続けた人なんです。

昔、鍼灸学校に行っていたときにクラスメイトが先生に質問しました。

「鍼灸で食っていくにはどうすればいいんですか」思えば遠くに
すると先生はこう言いました
「やめないこと。腕が良いとか悪いとかじゃなく、鍼灸で食っているという人は例外なくその仕事を続けている人のこと。やめてしまえばそこで終わりになるだけです」

これは鍼灸に限らずなんでもそうですよね。
継続は力なりとはいいますけど、本当にそうだと思います。

私も八光流柔術に入門してから19年。
思えばいつの間にかという気もしますが、まだまだこれからも道は長く続きます。



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2 Comments

のぶさん  

生意気ですが

生きるためにその術を必要とする人が最も向いている。

八光流のみならず、すべての護身術はそうあるべきだと、おっさんは信じます。

2012/03/10 (Sat) 18:38 | REPLY |   

あんころ猫  

はい、私もそう思います。
結局のところ必要としない人はその武道そのものを続ける理由もないですもんね(^_^)

2012/03/10 (Sat) 20:46 | REPLY |   

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