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柔術稽古日誌「導く稽古」

ゴールデンウィークはいつもより広い場所で時間もたっぷりとって稽古会を行いました。
普段とは違ったメンバーでじっくりと稽古したので今回のGW稽古会に参加した門人は得るものは多かったんじゃないかなと思います。

普段の稽古は基本的にどのクラスでも同じ内容の稽古を行います。
ところが面白いもので同じ素材で稽古しているのに稽古の進み方やカタチになっていくものがクラスによって違う。

それは個人個人の違いというよりは人と人との組み合わせで技や感覚が化学変化を起こしているような感じです。
その組み合わせによる化学変化が各クラスのカラーとも言えますが、今回のGW稽古会はさらに普段以上に色々な人達との稽古が出来たので化学変化も非常に多彩。
今まで何度もやってきた技が相手が違うだけで全く感覚が違うというのもよくわかったと思います。

柔術の稽古というのはあくまでも相手がいなければ化学変化もおきません。
だからこそ稽古において相手とどんな風にコミュニケーションを取るかというのは非常に大きなポイントとなります。

人と人なので必ず相性という問題はあるとは思いますが、私は稽古をする人達にはいつも「組んだ相手に『この人との稽古はやりづらいな』と思わせるような稽古をしないように」と言っています。
同時に、『10分でも15分でも稽古をする前よりはした後にほんの少しでも相手が技が上達したと思わせるような稽古をして下さい」とも言っています。

特に先輩、後輩という関係ならば、先輩が後輩の技の良いところをいかに導くかというのが大きなポイントになると思います。
稽古の印象
導くという字は「道(人の歩く道)」と「寸(手の動作)」から出来ており、「長い道を手を引いて歩き導くこと」ところから「力添えし教える」とか「案内する・みちびく、手引きする」の意味を表します(「下村昇の窓/blog版より)

手と手をとって行う柔術の稽古はまさに導くという言葉がぴったり。

まあ、こんなことを書いている私自身まだまだ未熟ではありますが、それでも稽古が終わった後に「楽しかった」と思ってくれるように導ける稽古をいつも心がける努力はしていきたいなと思ってます。

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