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柔術稽古日誌「死んだ手」

先週の日曜日は12時から17時と時間をたっぷりとっての合同稽古会を行いました。
おかげで普段の稽古よりもじっくりと技に取り組むことが出来ました。

その時の稽古のポイントは両手を均等に使うということ。
技の時にどうしてもどちらかの手が主になってしまいがちだが、左右の力の配分を均等にしながら動かすということを稽古しました。

この「力の配分」と言うのは「意識の配分」と言っても良いかもしれません。
なぜなら意識が空っぽになっている部分は、力の配分どころか動くことすら出来ない「死んだ手」になってしまうので。

こんな事をやってみました。

右手を相手に両手で掴んでもらう。
まずは右手だけを意識して相手を崩そうとしてみる。
そうすると単純に力の差からいっても腕1本対2本ですので、相手は殆ど崩れません。
この時の左手には全く意識がいっていない、つまり「死んだ手」になっています。

今度は掴まれていない左手も右手と同じようにしっかりと意識を入れて「生きた手」にして動いてみる。
そうすると相手は先ほどより簡単に崩れてくる。

これをもう少し掘り下げていくと技の時は両手のみならず身体全体に意識を通しながら身体全体で動くという感覚が必要になってきます。
意識の均一化
身体の中で意識が偏ると力も同様に偏り、その偏りが動いた時に身体内部にぶつかりの感触を感じます。
多くの人がこの身体の中のぶつかりの感触を「手応え」として感じてしまいがちですなので注意しましょう。

どんな技でも「手応え」を感じた時の方が、動きの満足感や達成感が出やすいですが、柔術においてはこの「手応え」という感覚を消していくことが大事です

まずは身体全体ではなく両腕にしっかりと意識を通して片手の技でも両手の技でもバランスよく力の配分が均等になるようにしてみましょう。

片方の手ばかりに意識や力が偏ってしまうと技がまさに「片手落ち」になるのでご注意。

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