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柔術稽古日誌「型は急がば回れ」

先週の日曜日は二段の型稽古会を行った。

型というのは例えるなら数学の公式のようなもの。
因数分解を解く時に、(a + b)2 = a2 + 2ab + b2というような公式があればそこに数字を当てはめるだけで簡単に解を求めることが出来る。

同様に型の手順(公式)通りに身体を動かせば技はそれなりに成立する。

公式を使えば解を出すのは楽だし早い、何よりすぐに身につけられるというのは長所である。
しかしこれに慣れすぎると公式に当てはまらない動きには対応できないという短所もある。

対して公式を使わない稽古というのは解を求めるのに手間がかかるし、身に付けるようになるまで時間もかかるという短所はあるが、これが出来るようになれば、どんな動きに対しても答えを導くことが出来るようになるという長所がある。

柔術の公式二段の型というのはまともに極めるとかなり痛い技が多い。
私も昔まだガチガチに稽古をしていた頃は二段の型稽古の後はしばらく手首の痛みが抜けないなんてこともあったぐらい・・・。

そこでうちで稽古をする場合はこの公式の手順をいったん解体してしまいます。
とはいえ解体作業自体もやみくもに行うと型そのものが崩壊してしまうので丁寧な解体が必要ですが。

こういう稽古をすることで今まで「痛いから効く」と思っていた型が「痛くないのに効く」という感覚が身に付いてきます。
また型の公式からいったん離れることで結果的に型そのものの認識がより深まっていきます。

ただ先ほども言ったように公式を使わない技というのは身につけるまでが大変です。

「急がば回れ」という言葉はあります

辞典で意味をひくと「急ぐからといって慣れない近道を通れば、道に迷うなどして、かえって遅くなるもの。それよりも、多少の手間や時間がかかる回り道であっても本道を行くほうが、結局は早く目的地に着くということ」と書いてあります。

今は何でも早く手軽に簡単に、というのが求められる時代かもしれませんが、稽古において型を身に付ける場合はインスタントを求めず、急がば回れという方法が結局は上達の一番の近道ですね。


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