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柔術稽古日誌「押さずに伸ばす」

最近の稽古でよく言うのが「腕を伸ばして」という表現。

これ案外出来ていない人が多くて、殆どの人が伸ばすじゃなくて押してしまう。
「押す」も「伸ばす」も端から見た腕の動きは殆ど変わらないのだが技としては雲泥の差となってあらわれます。
押す伸ばす1
「押す」というのは肘や肩で相手の方に腕全体を押し出すように動くこと。
この動きだと相手に衝突して簡単に押し返されてしまいます。


対して「伸ばす」というのは肘や肩は脱力したまま手先がすーっとそのまま伸びていく動き。
これだと相手は抵抗することが出来ずに手の動きについてきます。

師範の一人が木刀を使ってその違いを説明していた。

押す伸ばす2

非常にわかりやすい説明だったので「なるほど」となった人も多かったが、それでも自分でやろうとするとどうしても「押す」になってしまう人も多かった。

言葉の違いとしては些細なものだが技の身体感覚として「押す」と「伸ばす」は明確に違うし、「伸ばす」と「伸びる」というのも違います。

日本語というのは面白いですね。


・・・おまけ日誌・・・


時々門人がブログについて感想を言ってくれるのだがこの前は「先生、最近のブログのオチが弱いですよ」と言われた。

「な、なにを言ってるんだ・・。ブログはあくまでも稽古日誌なんだからオチとかそういうところに注目しちゃだめだよ・・・・」

「そうなんですか・・・」

「稽古の重要な部分を書いてあるんだから、ちゃんと読んでる?」

「いえ、いつもイラストとオチの所しか読んでないので」

「そういう身も蓋もないこと言っちゃダメだよ」

「でも先生のオチには期待してるんです」

「それは嬉しいけど、あまり期待されるとプレッシャーになって面白いことが書けなくなるじゃないか」

「大丈夫です。もとからそれほど面白くはないですから」

「な、何を言ってるんだ、君は私の高尚なオチがわからないのか」

「高尚というよりは失笑ですね」

「そういうこと言うとオチ込むよ」

「いや、それもそれほど面白くないです」

「き、き君に面白いと言ってもらわなくてもけ、け結構!!」

「先生のオチが弱いのはそうやってすぐにきょどるからですよ」

「なんでだね?」

「オチつかない、って」

※この会話はフィクションが含まれています




★ワークショップのお知らせ★
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身体をゆるめる古武術入門 ~挑まず逆らわず傷つけず」八光流柔術~


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場所:港区港南区民センター第二和室(JR田町駅・地下鉄三田駅 徒歩10分)
http://www.city.minato.tokyo.jp/shisetsu/kumincenter/kumincenter/02.html
  旧監査法人芝浦本社に隣接した建物です。
参加者:どなたでも
参加費:500円
主催:トーマツリクリエーション倶楽部

詳細及び申し込みは下記サイトより行ってください。
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ワークショップ特典!!
・現在、新規入門受付は休止中ですがWSに参加した方のみ入門を受け入れします。
・WS参加者は入門料の1万円が半額の5千円になります。





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「相手を受け入れる稽古×八光流柔術入門2」


日時:2015年3月21日(土・祝日) 10:00~16:30(昼休憩、トイレ休憩あります。)
場所:東松山市内にて お申し込み下さった方にご連絡いたします。 
参加費:5,000円(リピーターの方は3,500円)

詳細及び申し込みは下記サイトより行ってください。
http://manabinoba.exblog.jp/21543305/

ワークショップ特典!!
・現在、新規入門受付は休止中ですがWSに参加した方のみ入門を受け入れします。
・WS参加者は入門料の1万円が無料の0円になります。

2 Comments

あんころころ紅の豚  

満足、満足

いや、今回のオチ考、素晴らしい!
よかったです。満喫、満喫!

あんころ猫プログは、本文も凄いが、イラストで光り、オチで輝く。

今度は、『伸ばす』と『伸びる』の解説をよろしくお願いします。

支払いは、伸ばす。
鼻の下は、伸びる。

うーん、自動引き落としになったんだった?!
伸ばせない!!



2015/02/10 (Tue) 12:36 | EDIT | REPLY |   

あんころころ紅の豚  

『伸ばす』 から、『伸びる』 へ

昨日3/4、馬橋道場での稽古、皮膚の接触から始まり、三段の基本技というか体の使い方を練習していて、『伸ばす』と『伸びる』の違いを体感した。

三段の基本技の基本の稽古をしていて、自分の帯を持たれた相手の手首にこちらの掌を当てて腕を伸ばす練習なのだが、手元を見て、当てた手を相手に押し付けようとすると、もろに肩が上がり、力技になる。しかし、その姿全体を鏡に映し、基本中の基本の肩からの落下の練習と思い、肩、肘、手首といつもながら順次腕を落下させて行き、手首で終わらせず、人差し指まで、流し込んでやる。
すると、自然な感じで腕が、落ちて伸びていく。
力で伸ばしているのではない。あくまでも、結果として伸びてしまった。

すると相手は、うそっと思うくらい手応えもなく崩れる。

なるほど『伸ばす』のではない。『伸びる』んだ!

段位が進めば進むほど、基本がさらに大事になる。精緻に柔らかく滑らかに。

そのためにも姿勢と相手ともの間合い、つながり、皮膚接触、先、線、そして接触面・点から相手の状態を感知し、挑まず、争わず、仲良くする事が大事だと改めて思った。

皮膚接触で崩す際も、指を動かすためには、直接指を動かさない。指が動き易いように身体の方を整える。意識を指だけにむけない。
自分だけでひとり相撲を取らない!

疑問も頭の隅に置いて、稽古するとその答えを、稽古で身体が教えてくれる。
稽古相手は、大事!

2015/03/05 (Thu) 09:51 | EDIT | REPLY |   

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