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柔術稽古日誌「転がりながら転がらない」

柔術において転がることの重要性は今までにも何度も書いてきました。

転がるというのは基本であると同時に極意でもあります。

過去の柔術稽古日誌「転がればいい」でも書きましたが、どんな技でも行き詰まったら転がるれば良いのですがいつも転がっていては技になりません。

そこで転がる稽古をもう一歩進めたことをやってみました。

アースする

まずは一人が立った状態で、他の人たちが立っている人の身体に触れて押したり引いたりします。

通常の転がる稽古であれば、立っている人はその力に逆らわずに相手の力を地面にアースして転がれば良いです。


しかし今回の稽古のポイントは「転がりながら転がらない」


グラデーション転がり
一瞬「ん?」となりそうですが要は転がりながらもギリギリで姿勢を残すということです。

立った状態の力を10とするならば転がるというのは力を抜いて最終的に0になるということ。

最初から転がるつもりならば一気に脱力すれば良いのだが姿勢を残すとなると完全脱力するわけにはいきません。

つまみスイッチ
緊張と脱力をスイッチのオンオフではなくつまみを回すように力の微調整が必要です。


この稽古をやってみるとほとんどの人が緊張と脱力のバランスが上手く取れずに緊張の方が強くなりがちです。


全身がバランスよく脱力出来ていないと相手の力を上手くアースすることは出来ません。

脱力と緊張のバランスが悪いと相手の力は途切れとぎれに吸収することになるし、緊張が強すぎると力が途中で止まってしまいます。

そしてなにより脱力しすぎると立つことも動くこともできずにそのまま転がってしまいます。


不必要な緊張は限界まで抜き、姿勢を保ち動けるだけの緊張は残すというバランスがこの稽古の最大のポイントです。

バランスアース

柔術では脱力は重要ですが、そこに意識が向きすぎるとそもそも身体を動かすことすらできなくなります。

動けないということは居つきです。

つまり脱力による居つきというものが起きてしまうのです。


稽古をやり始めたばかりで身体の緊張が強い人は脱力だけを意識しても良いですが、ある程度稽古が進んできた人は、脱力と緊張のバランスも考える必要があります。

動き回る為には必ず最低限の筋力が必要であり、その動きのなかで最大限の脱力を目指します。


「転がりながら転がらない」というのも言葉としては矛盾していますが、柔術においてはこういった矛盾した身体の使い方を矛盾せずに使いこなすという感覚が必要です。


皆さんは脱力したまま緊張することはできますか。


★★★★★★★★★★★★★★

9月より湯島クラスオープン!

9月より月曜日に湯島クラスがオープンします。

場所は湯島駅より徒歩2分、JR上野駅からは徒歩8分というアクセスの良い場所です。

稽古日 毎週月曜日19時~20時、20時~21時

場所などの詳細はHPの入門案内をご覧くださいをご覧ください。

1 Comments

岡之上与太郎  

第一関門

最低限の筋力 と 最大限の脱力 目指すはここだ!!!

2016/09/09 (Fri) 00:21 | REPLY |   

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